深川機関区の10系①
旭川の西側に位置し、函館本線から留萌本線が分岐する町、深川。かつてここにあった深川機関区は、羽幌線の石炭列車用のD61が集中配置されていた事で知られています。
今回から、D61…ではなく、ここに所属した10系を作ります。
1973年4月時点で、キハ12 2・21、キユニ17 1が配置されていました。ここから、キハ12 2、キユニ17 1を作ることにしました。
まずはキハ12から。
言うまでもなく、種車はTOMIX製のキハ11です。キハ12への変更点としては、
1.トイレ窓の変更(狭幅のバス窓→角型のHゴム窓)
2.客扉下部明り取り窓の埋め戻し
3.デッキ上ベンチレータの変更(小型の片側押し込み形→大形の箱形へ)
4.前面下部へのタイフォン取付(池田区の車両に関しては屋上に設置)
ざっとこんな具合でしょうか。
ちなみに、ほぼ同様のメニューでキハ11 100番台にもなります。
さて、早速加工に入ります。
↓まずトイレ窓の加工から。邪魔になるモールドを削ります。
ウインドウシルも撤去する為、気にせず削り落してOKです。
↓埋めやすくする為、窓を角穴にしてしまいます。
↓で、埋めます。
↓トイレのHゴム窓の外寸に合わせて切り出した板を、ちょうど良い位置に貼ります。
t0.15のプラペーパーです。後の加工に耐えられるよう、流し込み接着剤を用いて頑強に取り付けます。
↓Hゴムの幅にふちを残し、窓をくり抜きます。
ふちに残ったプラペーパーを整えて、Hゴム窓の出来上がりです。
↓同様のプラペーパーで臭気抜きを作って貼り付けます。
これでトイレ部分の加工が出来ました。
次に、ドアの明り取りを埋めます。
↓特に変わった事もなく、普通に埋めます。
これで車体の切った貼ったは終わりです。丁寧にやれば意外とあっさり出来ます。
↓この時点で一旦洗浄、加工部分のみ塗装します。
大幅にマスキングするのがかったるいので、色合わせして部分塗装としました。
もちろん横着せず全塗装するに越した事はないと思います。
手摺等を残して作業すれば、この時点で車体は完成ですね。
↓勢いに乗って屋根を加工します。
両端のベンチレータを撤去、TOMIXのPB-105、115系用の箱形通風器を載せておきました。
これでキハ12は一旦お休み、キユニ17の加工を行います。こちらもTOMIX製のキユニ17の改造です。
製品のキユニ17は、後期改造分のキユニ17 11以降をプロトタイプとしており、初期改造分のキユニ17 1・2とはそれなりの相違があります。
改造内容としては、
1.後部扉の変更(狭幅の開き戸→種車であるキハ17のままの引き戸へ)
2.前部縦樋位置の変更(側面乗務員扉前方→前面端部へ)
3.屋上の扇風機カバー撤去
4.前面にタイフォン追加
もちろんタイフォンを付けなければ、四国配置時の姿にも出来ます。
↓製品のキハ17とキユニ17の比較。
キハ17の一番後ろの客扉の前に見える車側表示灯の部分を境に切断、お尻を切断したキユニに移植します。
↓こんな感じで。
一通りの作業後に「あっ写真撮ってねぇ」と。もはや定番のパターンになりつつあります。
↓乗務員扉前部の縦樋は撤去します。
雨樋自体も瞬間接着剤を用いて前面まで延長しておきました。
↓キハ12、キユニ17共、前面タイフォンを追加してあります。
捨てるほどあるTOMIX製キハ40の余り部品です。
どなたか欲しい方がいらっしゃいましたらあげます。
↓キハ12、キユニ17共にディテーリング作業を行いました。
下回りのウェザリングに関しては、先の室蘭のクルマを作った際に同時に施工してあります。
つづく…
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コメント
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はじめまして
諸々の素晴らしい改造を拝見して感心しております。
部分塗装する際の塗料ですがどのようなものを調合されているか差し支えなければお教えいただくことはできますでしょうか。
よろしくお願いいたします。
投稿: 森田 | 2021年1月31日 (日) 15時06分
森田様
コメントありがとうございます。お返事が遅くなってしまい申し訳ありません。
この当時はFモデルスの塗料がありましたので、それをベースに白をわずかに混ぜて明るめに振ったものでぼかし塗装していました。
現在だとクレオスのオレンジ色あたりから調色しなければなりませんね…
ご参考頂けますと幸いです。
投稿: おまつ | 2021年2月 5日 (金) 02時06分