名古屋臨海鉄道 ND55216①
今回からは久々のマジメな?工作記事です。
↓ネタはこちら。
今年のJNMAに、キッチンさんからリリースされたこのキット。
「苫小牧D5603素材」と銘打って販売されました。
苫小牧港開発のD56形、D5603~D5606をモデル化したものです。
↓これ。写真汚いですが、苫小牧時代の自前写真がこんなのしかないもので…
苫小牧港開発線亡き後、各車散り散りになり、D5603は旭川の旭川通運で(これが1番原形に近いです)、D5604・05は海を渡ってND55213・216と名を変え名古屋臨海鉄道で、D5606は帯広の十勝鉄道にて、それぞれ活躍しました。現在は名古屋のND55213と216のみ稼働しているようです。
名古屋のみラジエーターグリルの仕様が異なりますが(オーバークール防止シャッターが撤去されています)、対応する部品が付属していますのでそちらにも出来ます。
むしろそっちの需要の方が多い気がする。
で、今回のこのキットが世に出されるきっかけですが、例によってこちらにてバラされてしまったので白状しますと。
去年、キッチン主任さんの北海道旅行にお供した際に下の写真の場所へ強制連行し…
土下座…いやそこまではしてませんが、頼み込んで作って頂いたものです。しかも山のような実物資料での考証済みというおまけ付きで。本当にありがとうございます。
で、今回めでたく発売と相成りました。
お買い上げ頂いた皆さんにも深く御礼申し上げます。わずかでも自分の携わったモノが売れてくれるのはやはり嬉しいものです。ちなみに製造販売はあくまでキッチンさんですので、在庫等はわかりかねます。ごめんなさい。お値段は3500円です。
お買い上げ下さった皆さんのご参考になるかどうか、量産第1号のキットの組立過程をこれからご覧に入れたいと思います。
↓その前にせっかくなので。
パイロットモデルです。ここから細部の仕様を詰めていきました。
さて、組立に入りましょう。
↓まずボンネット部分を切り出します。
↓もちろん曲げていきます。
実車は肩部のRがもう少し緩やかですが、折り位置で歪みやすかった為に少し鋭角に変更されてます。
裏側の折り目に合わせてしっかり曲げます。強度の低い側面点検扉部を歪ませないよう、ゆっくり慎重に行きます。
↓ボンネットを曲げたら、隅をハンダ付けする前にこちら。
ボンネット天面のパーツです。
ボンネット周りでも、比較的熱の食いが大きい部品ですので先に付けてしまいます。
↓中央のふたは2枚重ねです。
↓位置決めの凹みに合わせて裏から付けます。
↓ラジエーターファンと後部のハッチも取り付けます。
こちらは筋彫り以外のガイドがないので、慎重に位置決めします。
↓次に隅をハンダ付けします。
後ほど削ってRを付けるので、3辺に多めに流しておきます。
↓次に側面の点検扉を付けます。
こちらも天面のふた同様、容易に位置決め出来るようになっています。
しっかり保持して裏から付けます。間違っても浮いた状態で付けないようにしましょう。カッコ悪いんで。
↓付きました。
若干ハンダのはみ出しがありますが、不自然な筋を消す意味でもこの位は流してやった方が良いと思います。
何で扉がわざわざ別張りなのか…扉上部のルーバーを見ると納得して頂けると思います。
次はラジエーターグリルです。
↓こんな部品。真鍮のグリル本体と洋白のふち取りの2ピース構成です。
試作ではシャッター部に角度を付けるべく、かなりアグレッシブな作りwになってたんですが、発売にあたってはさすがに一般的な構成に改められました。
横格子のものが苫小牧をはじめとする北海道用、縦格子のものは名古屋用です。
↓こんな具合でラジエーターと枠を張り合わせます。
↓これをボンネットに取り付けます。
ラジエーター部品の上部左右に手摺用の穴がありますので、ボンネット側の穴ときっちり一致させて取り付けます。
北海道仕様のラジエーターシャッター付きにする場合、ちょっと立体感が足りない気もするので(冬場の全閉状態であるという解釈であれば全く問題ありません)ストラクチャー用のサイディング材を切り出して貼り重ねる等してみるのも一興かもしれません。後ほど試してみましょう。
↓次は手摺パーツ。
↓所定の穴に差し込んでハンダ付け。
扉上の長い手摺は、取付後に45度上方に曲げます。
↓まずボンネットが出来ました。
次回は一番大変な台枠部分の作成です。
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